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【保ビ研エッセイ】

保障の大切さが書かれた風間佳さんのエッセイです。ワンクリックでダウンロードできます。保障の勉強や保障設計にお役立て下さい。

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<概要>「相続対策は人によってとても重要なことで、生命保険がとても役に立つ」ということが書かれています。
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「生命保険で生前贈与」 エッセイスト風間佳

私の知人に事業に成功していている人がいる。
60代のはずなのだがかなり若く見える。欲目を外して見てもなかなか格好いい。

彼の払っている保険の掛金を聞いて驚いた。月々70万円以上になると言うのだ。
「ああ、会社の節税用ですか?」
私もこの頃少し保険のことが分かって来たのでしたり顔でそう聞いた。
「あー、いや、違うんだ。会社のはまた別だ」
「えーっ?! 自分の金で月70万も払っているんですかぁ?」
思わずグラスをおいて、彼の顔を見てしまった。
「そうだな。そういうことだ」

聞くと、自分と奥さんの生命保険や個人年金の他に
3人の子供の保険、そして5人の孫全員の保険に入っているのだという。
だから全部で10人分の掛金を払っているのだそうだ。
「月々70万円ものお金を保険に掛けるなんて、金持ちは違うなぁ」と思ったのだが、
話を聞くと、それなりの理由と事情があった。
子供と孫の保険は自分が契約しているわけではなく、
契約者はそれぞれ本人で、掛金だけを彼が払っているのだそうだ。
しかも、ご丁寧に毎月掛金分をそれぞれの銀行口座に振り込んでいるのだそうだ。
生命保険を使って「生前贈与」していると言う。相続対策なのだそうだ。
彼に言わせれば「生前贈与」には生命保険が最適なのだそうだ。

「おやじの相続でもめたからなぁ…。もうああいうもめ事はまっぴらだよ」
彼の父親は先代の社長で、60才前に脳いっ血で倒れ、間もなく亡くなったのだそうだ。
仕事一途で真面目な人間だったと言う。
「今で言う、過労死だな。朝から晩まで仕事しか頭になかった親父だったからなぁ」
その父親が亡くなって、その後が大変だったそうだ。
長男の彼が次期社長になった。事業の引継きや資金繰りも大変だったそうだが、
それは何とか頑張って何年かかけて軌道にのせた。
それ以上に大変だったのが、個人の相続。もめたのは相続税の支払いと遺産分割だそうだ。
事業用の土地や建物は分割できない。現金はない。兄弟でかなりもめたのだそうだ。

その時は長男として良かれと思って力でねじ伏せたが、それが未だにくすぶっている。
「30年以上も経った今でも、何かあると対立してるんだよ」と情けなさそうに笑う。
事業にどんなに成功しても、その部分がずっと「失敗」として残っているのだそうだ。
「相続の問題は、かなりしっかり考えておかんとならんのだよ」
そしてこうも言った「死ねば終わりじゃない。死んだ後のことも考えないとな」
いつになく重く響いた言葉だった。


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2008.06.03 | 相続について | トラックバック(0) | コメント(-) |

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